東京電機大学 未来科学部 ロボットメカトロニクス学科 知的システム設計研究室では,我が国がめざすウェルビーイング(Well-being)向上に資する研究を行っている.ウェルビーイングとは,個々・社会が「良い状態」であることをいう.これは我が国のみならず諸外国でも同様であり,「人間中心」「一過性ではない継続性(サステナブル)」「柔軟な適応性(レジリエンス)」をキーワードとして次世代の社会のあり方が問われている.

たとえば,我が国では近年の人手不足による輸送問題や過疎地における医療問題などがある.我々はそのような問題に対して,ロボット・メカトロニクスの技術による自動化によって解決を目指す.

本研究室では,単にマシンの自動化ではなく,人間・ロボット・メカトロニクス・マシン・情報を含む系がネットワークを介して結合したシステムを扱う.そのようなシステムはサイバーフィジカルシステム(Cyber-Physical Systems: CPS)と呼ばれ,CPSによって空間的に離れた複数の人間が複数のマシンを操作することでたとえば遠隔医療・遠隔探査が可能となる.しかしながら,CPSにはネットワークの容量制限や膨大な量のデータの送受信に伴うデータ遅延・データ欠落などの問題があり,これがマシン操作のリアルタイム性を低下させるため,新たな制御の展開が望まれている.

CPSにおける上記のような問題を解決するキーワードは,推定・予測・制御である.我々は,CPSにおけるマシンの制御性能を向上させることを目的とし,学習を取り込んだ予測・推定によって,最適な制御系設計手法を提案し,その有効性をシミュレーションおよび実験によって明らかにしていく.これらの結果がウェルビーイング向上に資するものとなるよう研究開発を続けている.​

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